妖怪のひとりごと

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zoom RSS 小説 ダイスケ第2回

<<   作成日時 : 2007/03/22 12:27   >>

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ヒデキの仕事はフリーの広告デザイナーだ。クライアントとの打ち合わせ以外は殆んど自宅マンションで仕事ができるので、ダイスケの面倒を見れることも彼を引き取った大きな理由である。これが普通の会社員であったら難しかっただろう。ヒデキももう40歳になる。20年前デザインの専門学校を卒業したヒデキは当初はデザイン事務所の雇われデザイナーだった。だが5年後には独立する。バブル期まっただ中でデザイン会社に就職したのだが当時はいくらでも仕事があった。仕事の請負い価格をクライアントに提示するとすんなり通った時代である。サラリーマンとしてやっていても割りに合わないと考えたのも自然の道理である。ただフリーになった時期、悪かったのはバブルがはじけクライアントが宣伝費を削減し始めたこともあり、飛び込みの仕事があまりなくなってしまっていたことであった。自分の仕事に自信はあったものの儲かる仕事はあまりこなかった。ダイスケの母親であるケイコと出会ったのも仕事を通じてである。ケイコは大手化粧品会社の広告宣伝課にいた。あるとき広告代理店を介してその化粧品会社の企画物のプレゼン競争に参加したのだが、ヒデキの制作したプレゼンを担当者だったケイコがいたく気に入ったのが二人の関係の始まりであった。ケイコの実家は酒屋だったが裕福な家庭であり、私立中学から女子大卒業までを一環教育で受けるなどお嬢様育ちであった。結婚後の新居のマンションの購入費も実はケイコの実家が金を出してくれたものである。ダイスケが生まれた後はケイコはすぐに職場復帰し、家の食事作りやダイスケのオムツなどは全てヒデキの仕事であった。収入の方もケイコの方が多いので、ヒデキも逆らうことはできなかった。もっともその分ダイスケはヒデキの方になついていた。

墓参りの翌日ダイスケを幼稚園に預け、一旦帰宅したヒデキはインターネットの記事を食い入るように見ていた。「東北自動車道で炎上事故」 「15日午後3時50分頃東北自動車道羽生インターチェンジ付近の上り線に於いて、埼玉県川越市在住、建設会社社長○○××さん運転の乗用車が走行中突然炎上した。○○さんは車から脱出できずに死亡。東北自動車道上り線はこの事故の影響で一時は40km以上の渋滞となりその余波は深夜まで続いた。火災の原因は現在警察で調査中である。」 記事を確認したヒデキはため息をついた。あの眼前に現れた白いメルセデスの姿がトラッシュバックのように頭に浮かんでいた。そして人の運命のはかなさを思った。同時にその時のダイスケの凍りついたような表情と視線を思い出し、何故か胸騒ぎのようなものを感じていた。
                                               −−続くーー

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